日本三丹養生会とは
■日本三丹養生会とは
日本三丹養生会は、日常生活のなかでの養生(健康の回復・維持・増進)をいかに行うかをテーマに、会独自に考案した『三丹養生功』を中心に各種の養生法を実践していくための研究、開発、講習、ネットワーク拡充を行っています。
■三丹養生功について
重いものを持ちあげて腰を痛めた、家事や仕事で首や肩がこる、あるいは階段で膝を痛めるといったことがあります。このように日常の生活動作で身体を痛めたり、年齢とともに身体の調子を崩してしまう原因の多くは、日常生活そのものから来ています。動作習慣のなかに問題があって、それが身体を痛める原因になっていることが多いものです。
「三丹養生功」では7つの動作を通じて、下丹田、中丹田、上丹田という人間の身体のポイントとなる3点を十分に意識することで、全身のバランスを整えます。日々の生活のなかで心身を養っていくための身体の動かし方を学ぶのが「三丹養生功」です。
7つの本動作を通じて、下半身、上半身の正しい動作を覚え、全身の気血の巡りを改善 し、心身のバランスを整えます。また、日常動作に必要な筋肉を正しく育てます。そして、体操を通じて身体で学んだ動作を日常生活のなかに活かすことで、心身の健康を保つことを目的にしています。正しい身体の動かし方は心身の健康の基本であり、健康長寿の秘訣です。
■三丹養生功の意義
三丹養生功は、身体を動かすことで健康を維持していくための基本となる動作を体系化したものです。
骨や関節に余分な負荷を与えず、筋肉を正しく育て、正しく使う動作を学ぶためのものです。また、中医学的な経絡や気血の流れを改善し、心とからだのバランスを保つことを重視しています。
1)日常動作のなかで育てていくことが難しい「不随意筋」や「遅筋」を育てていくための動作が組み込まれています。
2)全身の関節の可動域、柔軟性を高める働きがあります。
3)身体を十分に意識することで、心身のバランスを整える効果があります。
この結果、末梢までの血液循環をスムーズにし、筋肉を衰えさせず、骨や関節の消耗を防ぎます。心身ともに健康長寿を願う人たちの基本的な身体の使い方を学ぶための動作になっています。
■三つの丹田と養生
・丹田:一般には下丹田のことを指し、丹とは薬を意味した。
丹田を充実させることで気のバランスは整い、全身の気血の流れをスムーズにするうえでとても大切なポイント。
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下丹田(腹腔):生命活動の中心であり源
身体の重心であり、原始のエネルギーを生み出す。
混沌としたエネルギーに満ち、ここで天地の気は混じりあう。
すべてのエネルギーは再合成され生命エネルギーを生み出す。
<関連部位:股関節、骨盤、膝>
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中丹田(胸腔):情動活動の中心
感情と免疫の中枢。
自己と非自己の関係をコントロールし、ストレスと関係が深い。
軽くさらさらした気の状態がよい。
<関連部位:肩胛骨、鎖骨、胸骨、頸椎>
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上丹田(頭蓋腔):意識活動の中心
意識とネットワークの中枢。
下丹田、中丹田との軸がしっかりとおることが大切。
透明感のあるすっきりした気の状態がよい。
<関連部位:頭蓋骨、顔、目>